充電クリーナーのバッテリー

 かれこれ15年近くは使い、そろそろ処分か、と考える充電式クリーナーが2台ある。どちらも壊れたわけではなく、バッテリーが寿命をむかえて5分ほども使うと、めっきり回転が落ちてしまい使用不能。

 このタイプのクリーナーは、とにかく軽量なので階段掃除などに使いやすく、薪ストーブまわりの掃除にも便利だ。なにより工具メーカー製とあって丈夫なところが気に入っており、すこし調べて見たら、外観がほとんど変わらない製品がいまでも販売されている。いわゆるロングセラー製品なのであろう。

 どうやらパワーアップされているようで、それにともなって使用バッテリーもニッケル・カドミウム電池から、より強力なニッケル水素電池に変更されていた。メーカーに問い合わせたところ、わが家で使用している古い型番の交換バッテリーはすでに販売停止ということだった。

 新規格のニッカド・水素電池は、使用電圧は7.2Vと変わらないし、大きさ形状も同じだから、クリーナーに装着できるし使用も可能のはずだが、コネクターの形状が違う。第一、クリーナー付属のニッカド専用充電器では、十分充電ができないし、発熱その他の不具合を起こすらしい。充電器ごと変える方法もないではないが、クリーナー本体に組み込まれたコネクターを交換するのは、分解が必要になってちょっと面倒な作業になるだろう。 

 ニッカド・タイプの交換電池をネットで探したところ、あるにはあったが、コネクター無しの電池ブロックだった。古い電池からケーブル付きのコネクターを付け変えれば使えるわけだが、4000円超という高額なところが気に入らない。

 そこで見つけたのがラジコン用バッテリー。使用電圧7.2V、容量・ブロック形状もほとんど変わらず、どうやら使えそう。しかも価格は半分以下とあっては文句はない。さっそく購入する。

 それにしてもラジコン用バッテリーとならべてみると、正規バッテリーの素っ気なさには驚いてしまう。動けばそれで十分と考えているのだろうけど、よく言えば質実剛健。工具メーカーの美意識としておこうか。

 もちろんコネクターが違うので、ケーブルごと移設しなくてはならないが、その前にと試したところ装着できない。ラジコン用バッテリーのほうがわずかに大きいため、覆われたカバーとシュリンクを外して、その差1.5mmを解消した。

 あとはケーブル付きコネクターをハンダ付けするだけだが、小さなハンダ鏝だと時間がかかり、熱で電池本体を痛めることがある。やや大きめの鏝(80W用を使った)ですばやく溶着する。

 2時間ほどのテスト充電では、発熱その他の異常はなく、むろんモーター回転もすこぶる順調だった。

 ちなみにラジコン用バッテリーの絶縁カバーを使用したため、装着したあとケース蓋が閉まらず、出っ張り部をニッパーで切り落として修理は終了。

 しばらく使用テストしての結果だが、もう1台も交換することになりそうだ。