お稲荷さんの真鯛

 鎮守稲荷の収穫祭があったらしく、隣家の氏子役からお供えの真鯛をいただいた。やもめ暮しで調理の時間がないのか、はたまた持て余したか、ともあれ参列も寄付もしなかったのだけど、ありがたく頂戴した。

 普通なら塩焼きか鯛飯にしたいところだが、お供えだから一日ぐらいは常温に置かれたはずで、下ごしらえのあと入念に水で流した。腹の中に塩コショウしてしばらく置き、自家製ニンニクたっぷりのオリーブオイルで両面強く焼き付けたあと、白ワイン、トマトを入れ、これまた自家製のサフランでよく煮付け、仕上げにデッキのパセリをみじんにして散らした。言ってみればアクアバッツアのサフラン味といったところ。
 これにアサリかムール貝を入れると、より濃厚な出汁がくわわって絶品の味になる。そうそう、前回話題にした海辺キャンプのころだったら、浜辺の岩にはりついたフジツボかカメノテを入れたくなるところだ。

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p1250931 食卓に出したら、ひょいと横からカメラが顔を出した。どうやら奥さんのブログネタにもなったらしい。二回つづけて料理じゃつまらん、とこちらは遠慮するつもりだったが、ネタ切れで強行掲載とあいなった。

 立てつづけに配信している与一郎シリーズも5作目。8月からはじまったKU(Kindle Unlimited)では好評のようで、尻上がりに既読ページが増加しています。
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黒ソイの煮付け

 スーパーマーケットで黒ソイが安く売られていた。日光市が海無し県の最内陸地ということもあってか、スーパーの魚売り場の品揃えはやや寂しいが、ときおり驚くほど低い価格で売られていることがある。めずらしい種類ほどその傾向がみえるのは、馴染みがないというのが理由なのだろう。

 どこかで書いたかもしれないが、カメラマンだったころ、水中写真を手がけて水中ダイビングにのめり込んだ時期がある。何日も海辺でキャンプで自炊……ということが多く、必然、魚ばかりを喰らうことになる。新鮮だから刺身が一番だが、すぐに飽きてしまい、そんなときに案外好評だったのが煮付け料理だった。

 煮付けとなればカサゴやメバルが多かったが、黒ソイもメバル属。キャンプをよく張った伊豆半島ではみかけない北方系で、生きが良ければ刺身も美味らしい。

 まずはウロコ取り。ウロコには臭みの元になる雑菌が多く付着している。すこしでも残っていると、せっかくの味が台無しだ。専用の道具を用意したいが、ペットボトルのキャップを利用する方法もあるらしい。
 ちなみカサゴや黒ソイの背びれなどには、するどい棘があるので注意する。目玉の部分なら棘はなく、滑りにくいので強く押さえられるが、尾びれや背びれを料理用ハサミですべて切り取ってしまってもよい。

 エラや内臓を取り除く。出刃包丁が使いやすいが、慣れていなければ料理用ハサミが便利。あとはよく水洗いする。血の固まりをきれいに洗い流すのが美味しくするコツ。
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 ネット情報を参考に、醤油、みりん、砂糖、酒、生姜で味付け。落しフタをして煮付けるが、魚を裏返すときに身がくずれやすい。煮汁を多めにして泡で煮る感じが良く、スプーンなどで煮汁をかけながら煮てもよい。臭み取りにゴボウを入れた。

p1250873 北方系の魚だから脂肪が多いかと思ったが、案外淡泊でクセがない。十分に美味しかったが、次はすこし味を濃くした飴煮にしてみよう。

初挑戦「そら豆」

前々から考えてはいたが、何となく手を出し損なっていたのが「そら豆」栽培。秋に種を蒔くというのが素人農業者にはピンと来なかったし、一度も経験がなかった。なにより冬支度で何かとせわしい時期なのでついつい敬遠した。

いろいろ調べてみると、そら豆はきわめて風味が落ちやすく、収穫してすぐ食べるのが一番らしい。そうした採りたて野菜の美味しさは、都会から移住してきた者にとっては、カルチャーショックもので、家庭菜園をはじめる最大のモチベーションになっている。デッキ改造で背丈の高い「そら豆」も栽培可能ではないか、と思ったりしたのも挑戦原因のひとつ。

購入したのは「一寸そら豆」。乾燥してこの大きさだから一寸というのも誇大じゃない。「10月から11月にポットに種を蒔き、本葉4から5枚で本植えして冬越しする」とあり、寒冷地ほど遅蒔きにすること、とも書いてある。つまり苗の育ち過ぎは禁物らしい。

collage_fotor-01 とりあえず10月中旬に種を蒔いた。一週間ほどで発芽し、育ちも順調……と観察しつつも、すこしの育ち過ぎではないか、と思いはじめる。11月に入るころには本葉5枚を超えてしまい、この大きさで-10℃の冬をを越すのは無理かもしれない。

そこで11月7日ごろに残った種と、新たに「生食用のそら豆」も購入して蒔き、芽が出ないので発芽促進に透明キャップをかぶせてみた。簡易育苗箱のつもりだがどうなることか。
育ち過ぎの苗は寒冷紗をかけて12月初めに本植えする。一部はポットのまま透明キャップをかぶせて冬越しさせてみようか。

a13-00 こちらは芽吹いたばかりの電子本。はたして花が咲くの実がなるのか。それでもすこし好評な与一郎シリーズも4作目になり、セカンドシーズンの旗本編に突入した。

舞茸&料理

 友人の建築家からマイタケを頂いた。どうやら日光山中で採集したらしいが、留守中に訪ねてくれたのでくわしい場所はわからない。もっとも聞いたところで話してくれるとはかぎらない。
「きのこのシロ(場所)だけは絶対に教えない。息子には遺言で書き残す」
 という話がまことしやかに語られる土地柄なのだ。

「ご心配でしょうから、調べておきました」
 と放射性検査の分析通知書まで添付してある。いやいやご丁寧なことだが、いまだに心配せねばならないのが現実なのです。
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 計りそこなったけど1㎏はゆうにある立派なマイタケ。さすがは天然物でぷんぷん香ってくるが、はやく調理した方がよさそうだった。いまひとつは黒マイタケらしく、まだ若いものなのでいくらか保存が利きそうだが、なにせ夫婦二人なので食べきるのが大変だろう。

collage_fotor-03①自家製里芋を入れてけんちん汁。
②何はともあれ炊き込みご飯。
③ゴボウと合体のきんぴら。
④湿気った海苔をつかって佃煮。
⑤当然ながらの天ぷら。
⑥ストロガノフ家流のビーフ煮込み。
⑦ネットレシピの豚肉巻き

 と、まあ、三日ほどはマイタケ責めで、やっとこさっとこの完食でした。

ハチ毒・エピペン

 俳句の季語に「冬の蜂」があるけど、花のない冬のチエンソー作業ではちょっと注意が必要だ。越冬中のハチは動作がにぶく、よろよろと動いているが、毒針がないわけではない。ついつい触って刺さされたりする。

 広葉樹とくにカエデやナラを切断すると、含まれた樹液の甘み成分をねらって谷間中のミツバチが集まってくる。とくに回転する刃先は摩擦で熱くなっているため、樹液の匂いが強いのだろう。ときには回転する刃に突入して、はね飛ばされたりするハチもいて、そいつに刺されたりしないか、とヒヤヒヤしながら作業した記憶がある。


 数年前、ハチに刺されてアナフィラキシーショック(激しいアレルギー反応)に見舞われ、病院に駆け込んで点滴を受けたことがある。さいわい入院せずにすんだものの、医師にさんざん脅かされた。
「二度目が危険です。ハチの種類には関係なく、刺されないように注意してください」

p1250811-01 ハチ防除のネット服を購入したりしたが、いつも着ているわけにはいかない。とにかく作業には向かないので、一度も使用していない。

 そこで病院に行ったついでに「エピペン」を処方してもらった。ハチ毒などのアレルギー症状を緩和するため、自己注射する補助治療剤だ。専門医の診断をうけて処方してもらうもので、薬液入りの注射器のほかに練習用トレーナーが入っている。もちろん薬液や針なしの練習器で、上部の青いキャップを外し、太股に強く押しつけて数秒間待てばいい。
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 とにかく使う事態にならないよう願いたいものだ。