サフラン(洎夫藍)

 サフランが咲き始めた。8月に植え込んだ球根から2~3本ずつ発芽、順番に咲きだしてデッキを彩っている。秋咲クロッカスの一種で、赤い雌しべを乾燥させれば香辛料のサフランになり、重量単位で比べると、世界でもっとも高価なスパイスとも言われている。

 もともとは完成させた香辛料をサフランと称したが、いつの間にか花そのものをサフランとよぶようになったようで、江戸時代には生薬として伝わり、とくに女性の生理体系の薬として利用され、「番紅花」あるいは「洎夫藍」と表記された。

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 血液の代謝、循環に効果を発揮し、頭痛やめまいによく効き、肝臓にもいい。また最近の研究では、サフランの黄色の色素成分「クロシン」が、脳内の海馬を活発化させて、認知症やアルコールによる記憶障害を予防する働きがあるとわかってきたらしく、飲酒欲求とサフランの研究もすすんでいる。

a12-00 といった資料を読んだのは、ずいぶん前のことですが、さっそく取り入れた与一郎シリーズ第3作「家老脱藩」が配信されました。アルコール依存症に冒された主人公が様々な醜態を演じる、という破天荒なはじまりで、治療にあたった蘭方医が「洎夫藍(サフラン)」を処方したり、食事療法にサフラン入りしじみ汁(リゾット)が登場したりします。

月下美人咲く

 狂い咲きかと思っていたが、調べるとそうでもないらしい。また満月か新月の夜に咲く、という俗説も知ったが、満月から3日後の開花だった。

 しかし、ストーブを焚きながら見るのは初めてで、その匂いはいつもに増して強烈。ストーブの暖気と絡み合って何度もクシャミを誘われ、いささか辟易だったが、そもそも熱帯のジャングル原産だから、咲くほうも面食らったことだろう。
 サボテン科クジャクサボテン属で、葉の一部に蕾が形成されるが、正しくは葉状茎といい、大きくて白い花弁や強い香りは、小型のコウモリを誘って受粉させるためらしい。

 それにしてもこの匂い、ひさしく出席しない文壇パーティでみかけた「銀座のおねえさん」方を思い出させた。きらびやかに着飾って宴に華をそえていて、むせるような香りに振りむくと、おひさしぶり、などと微笑まれたりした。夜になると狭斜の町を徘徊するコウモリ族には効果的な匂いだったのだろう。

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p1250728 翌朝、みすぼらしいほどに萎れているのは、しらじら明けの町をトボトボ帰った自分自身のすがたに見えてくる。

待ったなしの秋

 寒さが来るとなれば、植え込みは待ったなしだ。あまりに発芽が遅れると収穫に支障がある。それでいて早過ぎてもいけない。気温が高いと球根が腐りやすく、また発芽した苗が育ちすぎると、寒さに耐えきれず冬越しできない。
 そんなネット情報に急かされてしまうのが、毎年のニンニク植え付けだ。

「なにはなくてもニンニク、絶対忘れないでね」
 と奥さんが熱望する事情もあり、ここ数年は、1年間ニンニクを買わずにすむほども収穫している。
 種ニンニクは、安価な中国産と国産ホワイト6片を購入していたが、今年はうっかりして国産ニンニクを買いそびれてしまった。そこでヤギ堆肥をたっぷりすき込んでの植え付けとなった。

 ニンニク体型のヤギ糞堆肥は、ニンニク栽培に最適……、ということにわが家では独り決めしている。

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追伸……咲きそうで咲かない月下美人だが、いよいよ蕾がふくらんできて、これぞまさしく「触れなば落ちん」状態。p1250709

追伸2……好評与一郎シリーズの第2作「新任家老」が配信されました。読み放題のKU(キンドル・アンリミテッド)でかなり読まれています。お楽しみください。
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デッキファームの秋

 デッキを利用したキッチン・ファームは、おおいに便利だったが、屋根を架けたことでかなり様相が変わった。
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 デッキ床張り替えを考えての雨除けが理由だったわけで、軒下利用のキッチン・ファームにある程度の支障があるのは想定していた。しかし、前面の柵が高すぎたのは設計ミスか。秋になって太陽位置が低くなると、影がまともにプランターにかかってしまう。いますこしプランター位置を高くする必要があるかもしれない。
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 とりあえず秋野菜をいろいろ植え込んでみた。朝食用のサンドイッチによく使うサニーレタスをはじめ、水菜、不断草(スイスチャード)の種も発芽しはじめ、茎ブロッコリーの苗を植えてみたが、はたして収穫できるだろうか。そのほかローズマリーやパセリは順調に育っているし、盛りを過ぎたバジルやルッコラもいますこしは利用できそうだ。

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 ただしタイムは、9月の長雨で弱っていたところを青虫にやられてしまった。かれこれ10年近くデッキに植わっていたので、そろそろ更新の時期だったのかもしれない。

p1250658p1250655-b 狂い咲きの月下美人は、急に寒くなったためか、蕾の成長がぱったり止まった。そこでストーブを焚きだした室内に移動させたが、はたして開花するだろうか。

サフランの秋

 カメラマンだったころ、一度取材したいと思いながら、とうとう行かずじまいだったのが大分県竹田のサフラン農家だ。
 秋が深まるころ、うす暗い納屋の中の何段もの棚の上には、栽培されたサフランの薄紫の花が咲きほこる。香辛料にする三本の雌しべを大急ぎで収穫すると、来年用の球根をそだてるため畑に埋めもどすのだが、そのさい花を摘んで捨ててしまう。すると薄紫のじゅうたんが竹田の里のあちこちに出現するのだそうだ。
collage-0a という話を思い出しながら、サフラン球根のオークションをポチってしまった。10個ほどで1,000円ほどだったか、そろそろ完成させるデッキで栽培してみるつもりだった。机の上に放置していても開花するというのだから間違いはないだろう、と植え込んだのは8月下旬ごろ。
 ひと月ほどしても芽吹く様子がまるでないので、わるい癖だが、ちょいと掘り返してみた。ちゃんと芽も根も育っていた。あわてて植え直したので、無事に発芽。花が咲くのは11月になってかららしい。

p1250622 もう一つの開花予想……。デッキに置いておいた「月下美人」につぼみが育っているのに気がついた。14、5年前、行きつけのお寿司屋さんでいただいた若芽を挿し木したら、みごとに根付いた。しかし葉が茂るばかりだったが、5年ほど前から花を付けるようになり、どうやら1週間後ぐらいには咲きそうな気配だ。

 

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 いよいよ好評与一郎シリーズの配信がはじまります。全部で6作品ありますが、3作品ずつの家老編、旗本編の合本も配信予定です。お楽しみください。