冬支度の農作業

 季節外れの台風が足早に通り過ぎ、吹き返しがそのまま木枯らし1号になった。初霜は例年ならいますこし先のはずだが、翌朝3℃の予報にあわてて里芋の収穫をすませてしまった。

 昨年は収穫した半分ほどを畑に埋めてみたが、それほど好結果は得られなかった。すこし浅すぎたため雨水が入ったか湿気による腐りがかなり発生し、年を越して種芋に出来たのは、乾燥しやすい地下室保存とほとんど変わりがなかった。

 ちなみに里芋は猿の被害を受けない。かゆみをともなうヌルミ成分を嫌うとされているが、イノシシは無関係らしい。500メートルほど離れた隣集落では、畑に埋めた種芋をごっそり掘り返されたと聞く。そこで今年はすべて地下室保存とした。

 腕ほどもある茎を切り落としたあと、芋を傷つけぬよう掘り起こし、その株に泥をなすりつけ、泥団子状態にしてから土嚢袋に収納する。作業場になっている地下室の一番奥に積み上げたが、乾燥防止と保温のためプチプチで覆ってみるか、と思っているけど、かえって腐りの原因になりそうな気もしている。

 ニンニクの植え付けは、ひと月ほど前にすませてある。今年は畝にヤギ糞堆肥を入れ、さらに稲わらを燃やした。言ってみれば焼き畑もどきだが、効果があるかどうかはわからない。
 芽吹きは順調で、今月の末あたりに追肥を行なう予定だ。

 昨年、はじめて挑戦したソラマメは、生食用がすこぶる気に入った。10月中旬に種まきしたが、発芽からの生長が順調すぎる。台風がつづけて発生するなど高温がつづいたためだろうけど、あまり生長すると冬越しに失敗するとのネット情報もあり、いささか心配している。

 今年のニューカマーは芽キャベツ。種まきは間に合わなかったので苗を購入したが、すこし生長が遅れているようだ。11月には茎の太さ3センチほどになるらしいが、まだ1センチほどにしかなっていない。肥料食いのようだから追肥をしてみたが、はたして間に合うかどうか。

 来春1月ごろが収穫目標。里芋のホワイトシチューに芽キャベツの彩り……がはたして実現するかは、これまた結果をみてのお楽しみだ。