ニンニクを収穫したが、そのタイミングが案外むずかしい。たとえば花芽(つぼみ)を切り取って10日~2週間後、あるいは葉の3割ほどが枯れたら、などの方法があるようだが、どの株を基準にすべきかがよくわからない。
そこで葉が枯れだした2,3株を試し掘りして、球根の育ち具合を確かめることにしている。根が生えた尻部分が平らであれば収穫時ということだが、すべての株が同じように育っているわけではない。
選んで収穫すればいいのだろうが、それも面倒なのですべて引き抜くことになり、育ち具合に多少のバラツキが出てしまう。
育てているのは、すべて中国産の種ニンニクだ。初期のころは国産のホワイト六片を植え付けていたが、ここ数年、種ニンニクの価格がやたら高騰し、中国産の4倍以上というのではちょっと手を出しにくい。
国産ニンニクは大粒で、味や匂いもマイルドな感じがする。しかし料理に使うときは、ほとんどの場合、細かく刻んでしまうので,粒の大小はあまり関係なく、小粒でも味がよければそれでよしとしている。
さらにわが家ではニンニク・スプラウトにして食べることが多いので、あまり大粒でないほうが具合がいい。
むろん中国産とあれば、その安全性を問題視するむきもあろう。どこまで気にするかは人それぞれだろうけれど、少なくとも自家栽培することでより安全になることは間違いない。
ニンニクを保存するにはよく乾燥させる必要がある。そのためには晴れが三日つづいたころ収穫するのが一番いいらしいが、あいにく日光地方では、収穫時と梅雨入りが重なることが多い。
つまりニンニクの育ち具合と天気を見計らい、さらに梅雨入り予想とをにらめっこしながらの収穫作業ということになる。
収穫したらすぐに乾燥させる。以前、収穫したニンニクを黒マルチの上で乾かして失敗したことがある。炎天下の熱で煮えたような状態になってしまったのが原因だ。
収穫してすぐ葉を切ってしまう方法もためしてみたが、葉をつけたまま乾かすほうがよく乾き、保存性もいいようだ。材木の葉枯しに似た効果があるのだろう。
ニンニクを葉枯しするには、根を切り取ったあと、茎にカッターなどで切り目を入れ、開いた中心部の水気の多い茎を切り取ってしまう。これが案外面倒な作業だが、葉を束ねて吊るして乾かせば、葉が水分を吸い上げてよく乾いてくれるらしい。
ちなみに球根に虫がつくことがあるが、乾くにつれて水分をもとめて葉の部分に移動するようで、これが保存性にもかかわってくるのかもしれない。
梅雨時のため乾燥には気をつかう。軒下に吊るして雨に濡らしたこともあるが、屋根付きデッキになってその心配もなくなった。10日ほど乾かしたら葉を切り落として保存するが、ときにはプレゼント用に三つ編みにしたりリースに仕立てたりもする。
それにしても今年は粒が小さい。ヤギが居なくなり、ヤギ糞堆肥を入れられないのが影響しているのか。
あまりに小粒だったり葉が痛んだものは、葉を落としてしまうが、この葉をきゅうり苗の周囲にばらまいておく。強烈な臭いが、ウリハムシを寄せ付けない効果があるのだ。