板材の引っ越し

 ヤギ小屋が空き家になって1年が経過した。飼いはじめて16年余、この小屋になってからでも10年以上にもなり、思い出は尽きないけれど少しずつ整理した。

「かわいい子ヤギ、いつでも連れて行きますよ」
 との声をいくつも頂いたけれど、いまから飼うとなると10年後のこちらが心許ない。一周忌をすぎたところでヤギ設備を片付け、板材置き場として利用することにした。

 板材は、いくつかに分けて保管してあるが、いちばん古いこれから片付けることにする。短いタモやナラ材、3メート長のケヤキ板やメープル材は、いずれテーブルをつくる予定で購入した。さらには薪原木から挽いたものなどが混ざっているが、かれこれ10年近くも積みあげ放しになっていた。

 一応、ブルーシートとプラ・バレットで地面からの湿気を予防してあるが、雨除けはトタン板とテント状のシートだけとあれば、多少の濡れは防ぎきれない。それでも積み返しを頻繁にすれば乾きもしたろうけど、10年放置ではある程度の腐りは覚悟するしかない。

 コンクリート床でも多少の湿気はある。そこでヤギの保温用に使っていたバスマットを敷き詰め、まず3尺ていどの短材を積み、組んだ足場の上に長尺材を重ねて置いた。できれば立てかけた方が取り出しやすいが、3メートル材では低い梁がじゃまになる上、窓をふさぎたくないので仕方がない。

 2メートル材などは、それぞれ立てかけたり、横積みに保管したりするが、はじめに考えた材質別というわけにはいかない。
 いずれは他の場所の板材も移したいが、なにしろ大量すぎるので保管しきれないかもしれないし、あまり詰めこんで取り出し難いのも困りものだろう。とりあえずは交換した夏タイヤの保管場所ということにしておく。

 テント状のシートは補修してあるが、いくつか雨漏りがあったようで、いちばん奧に積んであった2枚ほどは薪材にするしかなかった。すっかり片づいた跡地は、ケヤキの落ち葉置き場になる予定だ。


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