先日掲載したニンニクのスプラウト(水耕栽培)を料理してみた。それにしても発芽の速さにはチョットびっくり。水に浸した翌日には、早くも無精ひげみたいな根が出始めて、5日目にはこの大きさまで成長する。
料理するにはあまり大きくしないほうがよさそうなので、一週間をめどに収穫したほうがいいかもしれない。
成長スピードは、むろん気温にも影響されると思われる。あるいは品種も関係あるのか、使用したのは中国産の種ニンニクだ。地植えした畑を確かめたところ、手前の福地ホワイト六片の芽生えはまだまだだが、奥に見えている中国産は芽生えが早く、植え付け2週間余りでここまで生え揃っている。
中国産種ニンニクは、国産に比べて価格が四分の一と格安なのだが、鱗片が小さく、栽培しても大きく育たない。しかもすぐに芽が出てしまって保存しにくい面があったが、スプラウトにすることで無駄なく使えるだろう。
販売されていた袋には、天ぷらにすると美味と書いてある。まずは試してみることにした。スプラウトはざっと水洗いし、根もそのまま使う。また植え込むさいに薄皮をはいでおくが、残っていると舌触りがよくないので取り除く。
あとは普通の野菜天ぷらと同じように揚げた。市販の天ぷら粉を使用するなど、かなり手抜きだったが、けっこう美味しく頂けた。ニンニク独特の辛味はまったくない。臭みもほとんど感じられず、ほのかな風味として残っているのが好ましい。
じつは二度料理したが、一度目は白身魚をイギリス風に揚げたさいの衣(天ぷら粉にベーキングパウダーを加えた)を使用したせいか、ぜんたいにサクサクして、とくに根の部分の食感が面白かった。どうやらこの方法がよいかもしれない。
馴染みの少ない食品だけに、ネット情報もあまりないのだが、以前栽培していた葉ニンニクを思い出し、同じように「ぬた和え」にしてみた。
調理法というほどのこともない。鍋に湯をわかして塩を一つまみ加え、スプラウトの葉先をもって根元のほうから入れて茹でる。20秒ほどしたら全体を落として、さらに20秒ほどゆであげ、そのまま冷ます。早く冷まそうと水に浸すと風味が飛んでしまう。
あとはミソ2、酢1、砂糖1の割合で酢みそをつくり、盛ったスプラウトにかけまわして食した。あっさりした風味は、とてもニンニクとは思えない。根元の茹で具合を少なくして、こりっとした食感を残すのもいいかもしれない。