2018年の猛暑の夏は、ほとんど毎日、地下室冷気と冷風除湿機で涼しい一階の和室に逃げこんでやり過ごしたが、ここに置いてあるサブ・パソコンは、10年以上前のHP製ビジネス機。win7搭載済みを再生パソコンとして購入したのは、デュアルモニター用に2画面可能モデルだったからで、win10への無償アップグレードを経て、かれこれ7年ほども使用している。
かように古い機種だけに、すべての動作がもっさりしている。加えて2GBというメモリではいかにも戦力不足なので、いまさらながらと思いつつ、オークション入手したPC2-6400 2GB×4 計8GBを増設した。
取り付けてみると、システム表示では8GBを認識しているのに、3.23GBしか使用されていない。原因はOSが32ビットになっているためで、すっかり忘れていたけどwin10の無償アップグレードのさい、そのまま32ビット版に移行してしまったのだ。
その右に表示された「x64 ベース プロセッサ」は、AMD社の64ビットCPU規格をあらわしている。つまり64ビットOSに対応しているわけだ。
64ビットへの移行は、win10をクリーンインストールする必要がある。当然ソフトやアプリをすべてインストールし直さねばならないわけで、このあたりが面倒だが、この際だからと決行することにした。
じつは今年の春、バージョン1803にアップグレードをすませたところ、その後にバグが判明した。そこで以前のバージョン1709にもどしたいのだが、すでに「以前のwindows」は自動削除されてしまって復元が不可能だった。
バージョン1803には、長音記号が縦組み表記で横に寝てしまう症状がある。小説などの文章作成では欠かせない縦組みだが、日本どくとくの表示だけにOSと相性がわるいのか、どうかするとプログラミングのミスが起こってしまうようだ。とくに長音記号は、欧文にはないためか不都合を起こすことが多く、win7の時代にも同じようなバグがあったし、Linuxのubuntuでも長音記号が他の字に変換されたりした。そのたびに日本人研究者が提供するパッチをあてて凌いできた覚えがある。
もっとも今回のバグは画面表示だけのもので、印刷やEPUB変換しても現れない。その意味では実害はないのだが、どうにも気分がわるい。そこでいっそクリーンインストールしてしまえば、古いバージョンになるのではないか、と考えた。
クリーンインストール自体は、動作の早いUSBメディアでISOファイルをつくってあるので3~40分程度ですむ。インストールの方法はいくつも発表されているし、途中プロダクトキーを求められても、再インストールなので「プロダクトキーがありません」を選択すれば、ちゃんとデジタル認証されることになっている。
インストール後は、メモリ使用量もきちんと増加し、目論見どおりバージョン1709になってバグはすんなり解消されたけど、ソフトやアプリのインストールに丸一日も費やしてしまった。
ちなみにwin10は、半年ごとにローリングリリースされるので、間もなくバージョン1809が提供される。たぶんバグは解消されるだろうから、今回の作業は無駄骨になる可能性が高いけど、(メイン・パソコンを10月5日にバージョン1809にアップしたが、長音記号バグは修正されていなかった)ソフトやアプリの多いメイン・パソコンのクリーンインストールだけは、万が一にも勘弁してほしい。それともソフトやアプリをバックアップするような方法があるのだろうか。