そら豆の摘花

 そら豆栽培に初挑戦している。去年の晩秋に種をまいたあと、ネット情報の手順どおりに不織布での霜よけなどを施し、なんとか無事に冬を越した。デッキの鉢栽培、畑の直植えともに順調に育っているようで、気がつくと花が咲き出していた。

 まだ3,40㎝ほどの背丈だが、かなりたくさん開花している。この状態が良いのか悪いのかわからないけど、とりあえず支柱を立て、風で倒れないよう紐を張ってやった。このあと60㎝ほどに育ったら先端の芽をつんで葉の成長をとめる予定だ。

 そのまま枝や葉を伸ばしてしまうと、養分が無駄に吸い取られて収穫が減ったりするようで、また大きな豆に育てるには摘花するほうがよい、とネット情報にあった。花ではなく莢(さや)が小さなうちに摘果する方法もあるようだが、どうせなら早めに、と花を摘んでしまうことにした。

 花は一節に3~4つ咲いている。けっこうかわいい花だが、根元のひとつを残して摘んでしまう。これまたよいのかどうかわからないが、まだつぼみ状態のものはそのままにして、莢になってからの摘果とすればいいだろう。

 ちなみに苗は、普通の一寸そら豆とイタリア産の生食用ファーベ(fave)を栽培している。ファーベは、そら豆あるいは豆を意味するイタリア語で、たしかポポロという品種だったはずだ。

 生で食べるそら豆には前々から興味があった。莢から取り出して口に放り込み、羊乳からつくるペコリーノチーズと一緒にかみ砕くと、豆の生臭さとチーズの強い塩分がからみあって絶妙なハーモニーを醸すらしい。
「たぶん山羊チーズでもいいんじゃないかな」
 などと勝手に想像しているが、はたして味わえるかどうかは、これからの育て方次第ということになる。