腰麻痺と「猿害」試し掘り

 9歳の雄ヤギ「らんまる」が腰麻痺(ようマヒ)に感染した。正しくは脳脊髄糸状虫症というらしく、蚊が媒介する糸状虫が脳や脊髄に寄生することによって運動機能障害を発症するが、とくに後足の麻痺を起こすことから腰麻痺と名付けられた。

 ウマ、ヤギ、ヒツジにみられる感染症だが、原因となるセタリア属の糸状虫はウシに寄生し、血液中の子虫が蚊によって吸われ、これらの動物に伝播する。犬のフィラリア症に似た病気のようだが、ウシは宿主となるだけで発症することはないというのは、どういう仕組みなのだろうか。また日本および朝鮮半島だけにみられる伝染症、との記述をみたが、これまたどうしてなのかわからない。

 現在「らんまる」は起立不能に陥っている。すでに駆虫薬を注射してあるので糸状虫は死滅しているはずだが、脊髄神経に損傷がのこっているのだろう。症状自体は死に至るものではないらしいが、完全な治療法はない。
 立てない状態が長くつづくため、肺炎などの感染症にかかりやすく、食欲不振から栄養不良など、徐々に衰弱して死ぬことことが多い。そのため安楽死という処置に至る場合もすくなくない。

 とにかく寝たきりなので、定期的に寝姿を変えてやる。ときどき吊り上げてやるなどして血行阻害を防止しているが、なにしろ体重60キロに近いので、かなり大仰な方法になった。こうしたリハビリをつづけることで「らんまる」の自己治癒力に期待したい。

もうひとつのトピックス
 サツマイモの袋栽培が、そろそろ植え付け後120日を経過する。白と黒の土嚢袋それぞれ120日目に「試し掘り」をしたが、この程度の育ち具合だった。
 形がまるで違う。白黒の袋のせいか、場所の違いか。はたまた購入した苗が違ったのだろうか。
 さらには大きさも足らないが、さすがに無肥料ではこんなものなのかもしれない。いますこし収穫を遅らせて肥らせてみるが、来年はイモ用肥料を与えた方がいいかもしれない。

 懸案だった「猿害対策」は一応の成功をみたことにするが、本格的な「猿来襲」がなかったための幸運な結果だったとも思われる。
 ついでながら袋をひっくり返すだけで収穫できるのは、とても楽だし、クワやスコップなどでイモを傷つけないのもいい。