引き出しの側板には3/4インチ幅・深さ7ミリで溝を彫ってある。対する横板に細長い木片をビス留めし、いわゆる引き出しレール代わりとした。レール代わりの細木は、溝のなかでスムーズに動く寸法に加工し、なるべく堅い木(ケヤキ、ナラなど)のほうが滑りがよい。
ちなみに側板には手持ち材を使ったので色が違ったりしている。白っぽいのはヒノキ、下はたぶんベイマツだろう。
引き出しのひとつにビットを収納する。13ミリと7ミリの穴をあけた2×4材を入れておけば整理しやすい。
プラスチック段ボール入りの扉はスライド蝶番で開閉する。じつは取り付ける段になって横板側のスペースが足らないことに気づき、あわてて木をつけ足したりした。
扉の奥にはルーターが格納され、集じん機で吸い取れなかった切りくずが貯まるようになっており、引き出し部に散乱しないよう、周囲を合板やプラスチック段ボールで囲った。
フェンスは残ったタモ集成板で組み上げた。ビットが入る穴をあけ、部材をビス止めで組み上げる。手持ちの鉄製のアングル材を利用しているが、とにかく直角に仕上げることが肝心。
表側にはフェザーボード用のTスロットトラックを取り付けた。さらにフェンス固定のため、天板に短いトラックを2本埋め込み、裏側からTスロットで締め付ける。
その裏側中央には、ビット穴を覆うケースを作り、切りくずの吸い込み口を取り付けた。吸い込みアタッチメントは、古い掃除機から切り取ったものだからホースとの接続にまったく問題はない。吸い込みテストも上々だった。
一応の完成まで2週間ほどだった。足下に丸いフットスイッチが見えている。右横板に取り付ける予定だったが、試運転してみると、やはり足で操作した方が安全のように思った。
また汚れ防止にオイル仕上げにする計画だったが、古い塗装の天板と白木の引き出し部などのコントラストがなかなかいい。あるいはこのまま使用、ということになるかも知れない。