フッ素樹脂再加工

フッ素樹脂再加工

 わが家にはV社の鍋がいくつかある。ステンレス製の何種類かは、把手が熱で変形したり、壊れたりしたが、部品をとりよせて交換したことが何回かあり、そこを気に入って、もう20年以上も使っている。
 そうしたV社ならと、数年前にフッ素樹脂加工のフライパンを購入してみた。油が少なくても焦げ付かないというのは、じつに気分のいいもので、一度使ってしまうともう戻れず、耐久性のなさを承知で、何度か買い換えたおぼえがある。多少高額だがV社なら、と期待しての購入だったが、やはり数年しか持たなかった。

「値段を考えたら、安い物を頻繁に買い換えたほうがいいかも……」
 と思ったりしたが、フッ素樹脂を再加工する方法があるのを知り、一度試してみるのもわるくないと考えた。なんでも試してみないと気がすまない、というわるい癖が頭をもたげたのだ。

 樹脂を焼き付けるため把手を外さねばならない。加工メーカーで外してくれるが、もちろん加工費がかかる。ビスで把手を止めてあるV社製品なら簡単な作業で外せ、鍋の部分だけをここに送ればよい。
 

FotoJet Collage
 やや高額だったV社製品も最近はかなり安く売られている。送料を使い、料金を払って再加工するのと大して変わらないだろうが、少なくとも使えないフライパンがゴミになるのを防げるだろう。
 そうした古いフライパンが作業場の片隅に転がっているのは、わたしの〝もらったり拾ったり癖〟のせいなのだが、精神衛生上あまり気分がよくない。
 再加工して3ヶ月ほど経過したが、使い心地は新品とかわらない。何年使えるか楽しみにしている。