窓用エアコン・むりやり設置

 シベリア北極圏で気温38℃……。先日、こんなニュースをネット報道で見かけた。まさに異常事態と思うのはわたしだけなのか。それともたいして話題になっていないのは、異常が通常になりつつあるということか。

 温暖化は確実に進んでいる。すでにいくつかの部屋に窓用エアコンを設置してあるが、やはりリビングにも欲しい……との思いがある。しかしエアコン費用+専用電源工事をあわせて計10万円以上を考えると、計画中断やむなくに至っていた。

 つまりリビングには、デッキに接する大きなドアーと上げ下げ窓しかないため、引き戸窓用に開発された窓用エアコンの設置はむずかしいのだ。もちろん窓を潰してしまえば可能だが、やたら広いリビングだから、窓用エアコンで冷やせるか疑わしく、それを試すのが先決かもしれない。

 いろいろ考えたが、窓用エアコンの冷気吹き出し部を測ってみると、上げ下げ窓の開口部とほぼ同じ大きさだと知れた。つまりエアコン本体を外部に置き、冷気だけ部屋に引込めばいいことになる。

 なんだか「むりやり設置」が否めないが、ものは試し、と中古エアコンのオークション探しをはじめたのは、冬の最中の1月ごろ。買い手が少なかろうとの思惑が当たったか、使用期間一年ほどの中古品を、送料と同価格ほどで入手できた。

 参考までにと現在の中古価格を調べてみたが、ひどく暴騰している。季節的な要因もあろうけれど、新型コロナによるスティ・ホームの影響が大きいらしい。ちなみに入手した機器が「コロナ」製というのは本稿とまったく関わりがない。

 ともあれ窓外にエアコンを置く台をつくる。開けた窓の上部にピッタリはまるようにするが、重さが20キロを超えるのでそれなりに頑丈でなくてはならない。エアコンをはさむような木枠を窓枠に固定するが、木製枠だったのでビス止めが可能だった。

 なによりエアコンと窓との気密が問題になる。エアコンの室内空気取り入れ部と冷気吹き出し部に、外部の熱気が入らぬよう厚手のスポンジ製すきまテープテープを貼り、残った余白には木製の窓をつくってはめこむ。
 木台にエアコンを乗せたあと、木枠上部とを針金で固定する。木枠にピッタリはめ込んであるので、これだけで動いたりずれたりはしないはずだ。

 仕上がりはこんな感じ。屋根付デッキなので雨に濡れる心配はなく、今年の夏、効果を試した結果、取り外すことになっても建物に痕跡はのこらない。

 ちなみに室内側のカバーは取り外してあるので、空気取り入れ部のフィルターはそのまま外せる。またリモコンの受光部は、窓下部のガラス越しになったが、作動にまったく影響がなかった。

 じつは一階の夏書斎にも窓用エアコンを取付けたので、そこで余った冷風機を二階小窓に設置している。こちらは冷風機本体を室内に置き、発生した熱風や除湿した水を室外に排出する方式。
 そのため排水ホースの位置を変えるなどの改造が必要。それはうまくいったが、高いところへの設置なので、機体上部のスイッチ類が見えにくいのが難点だった。


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