秋の菜園2019

 菜園を始めたころは、もっぱら夏野菜づくりだったが、いつの間にか秋蒔きものにも手を出すようになった。その多くが来春以降に収穫するものだが、これがなかなかに微妙な作業なのだ。

 まず最初にとりかかるニンニク植え付けは、北国青森県が特産と知り、ならば日光でも大丈夫だろうと思ったのがきっかけだが、最初のころは早く植え付けて腐らせてしまったことがある。
 10月中旬を目処にしているが、このところの温暖化でかなり気を遣う。とくに今年は10月に台風が襲来し、30℃近い高温がつづいたのですこし遅らせ気味にした。

 以前は国産の「福地ホワイト6片」を種ニンニクとしていたが、価格がやたらと高騰(2倍以上)したので安い外国産を使うようになった。粒が大きく育つ国産品は、そのぶん匂いや味もぼけ気味なのが気に入らない。
 また最近は、ニンニクを発芽して利用しているので、あまりに大粒だと扱い難い。この「発芽ニンニク」については、考案した装置などのくわしい情報をあらためて配信する。

 よく耕した培地に黒マルチ(玉ねぎ用の5穴)を張り、一片ずつにほぐした種ニンニクを植え付ける。植える深さは移植シャベルの柄と決め、尖った方(芽が出る方向)が上になるよう落とし込み、土を被せておけばいい。

 元肥に使用していたヤギ糞堆肥が今年からなくなったため、化学肥料を漉き込んだが、本格的に寒くなった12月に追肥をほどこす予定にしている。

 ほぼ同じころソラマメの種を蒔く。ファーベと呼ばれる生食用のソラマメを数年前から栽培するようになったが、種のまき方にすこしコツがあるようだ。

 購入した種豆の発芽には水分が必要になるが、過湿にして腐らせてしまったことが何度かある。多くはカビが原因になり、そのため種豆には赤い防カビ剤が塗られているのだが、過湿とともに気温の高さも影響しているようで、そのあたりが気を遣う

 豆の黒い爪を下にし、凹んだヘソを上にして斜めに植える。そのさい3分の1ほど頭を出しておくのは豆が呼吸するためらしい。はじめにたっぷり水を吸わせ、以後の水やりは2日に一度にして5日ほどで発根、さらに芽がのびてくるのに一週間ほどかかった。

 2種類の倍土を試したが、市販の種まき土のほうが発芽がそろっているようだ。ただし育ち過ぎは禁物。12月に入って本葉5,6枚で定植する予定だが、あまり大きく育てると寒さに弱く、春までに枯れてしまう。このあたり近年の気温の変化を読みにくいのが難点の苗づくりということになる。

 バターナッツを収穫したあとを耕してソラマメの定植地を確保する。さほど広くは必要なく、数本のウネを立てたあとの広い残りにはヘアリーベッチを播種した。去年試したところ、思いの外雑草が抑制され、その後の肥料効果もあるように思われた。

 ヘアリーベッチは春に刈り取り、土に漉き込んでしまうが、来年は花を咲かせたところにそのままバターナッツを植え付けようかと考えている。雑草除けのマルチ効果があるようで、そのほか地這えキュウリも試す予定にしている。

 一番手前のウネには、夏ごろに種から育てた「ハニーケール」を定植した。今年のニューカマーということだが、1月ごろの収穫にたどりつけるかどうか、自信はまったくない。


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