2019年の台風19号が1000ミリ超の大雨をもたらした。たぶん19・19の大雨台風として記憶されるだろうが、この記録があっさり塗り替えられる異常気象がつづく可能性がないわけではない。しっかり備えておくとしよう。
台風がもたらした季節外れの暑さもおさまって、いよいよ秋到来。本来なら稔りの時期だろうが、春ジャガイモは猿に囓られ、サトイモはイノシシに掘られて全滅、さらにはハクビシンの跳梁……と、今年の菜園は獣害つづきでいささか寂しい。
バターナッツを囓るのはどうやらハクビシンらしく、ならばと一計を案じた件はすでにお伝えした。100円均一で購入したプラスチック籠を被せて保護する、という簡単な方法だったが、あんがい効果的だったようだ。
余談ながら3枚目のハクビシンの写真は、20数年前、隣家の柿の根方にうずくまっていたのを撮影した。どうやら幼獣らしく逃げもしなかったが、当時は菜園など始めてもいなかったので、
「ま、かわいい、あなたシンちゃんね」
などと奥さんが呼びかけていたのである。
ハクビシンらしきが侵入した痕跡はあったものの、囓られ被害はぴたりと止まった。同時に天候が安定したせいか、実のつきもよくなり、ことのほか収穫が多い。まだ籠を被せた実もあるので、あんがいの豊作となりそうだ。
春、猿どもがジャガイモを荒らしまくっていたころ、サツマイモを植えつけた。例によって口元を縛ってしまう土嚢栽培だが、中にはオモチャの蛇をセットしてある。サツマ苗を引き抜く猿どもに対する「驚かし作戦」のつもりだったが、どうした具合か猿は一度もあらわれない。気配を覚られたのだろうか。
そんなわけで順調に育つはずだったが、なにせ今年は梅雨明けが7月末となって日照不足にたたられた。真夏になってもさほど暑くならず、台風が重なって雨降りも多かったせいか葉が茂りすぎる「つるボケ」気味の様相だ。
案の定、こぶりのイモが多かった。また実の大きさに差があったりしたのは、土嚢を2列にしたため陰になって地温が上がらなかったのかもしれない。
ひと袋2個ていどの収穫だったが、夫婦ふたりなら十分な量だし、イモ苗20本で200円ほどだったから、この程度の収穫でもよしとすべきだろう。
ちなみにイモ収穫中の石垣下には、秋ジャガイモが青々と茂っている。これまた猿どもの被害をまぬがれているが、このまま順調に行けば、葉が枯れはじめる11月の半ばに収穫となるはずだ。