満々とした春の気配に、すこしずつ農作業をはじめている。例年サトイモの芽出しからはじめるが、ことしは菜園にヘアリーベッチをすき込んであるので、その効果のほどはいかが、と大いに期待している。
まず種イモを準備する。地下室には土をつけたまま土嚢に入れた株を保存してあり、これをひと株ずつ水洗いしては食べることにしている。残った4袋をすべて洗ってみたが、ほんのすこしに腐りが入っていたが、まずは支障なく種イモを確保した。
底に穴をあけた発泡スチロール箱に、種イモをならべて埋め込み、たっぷり水をやったあと透明なビニールをかけておくのが、毎年やっている芽出し方法。
水やりはこの1回だけで、およそ一ヶ月ほどは放置しておく。以前、何回か水やりを重ねてイモを腐らせてしまったことがある。
芽が顔をだしたあと、いつもはポットに植え替えて育苗するけど、そのまま畑に埋めこんでも収穫に差はなかったように思う。
じつを言えば、種イモの状態で畑に定植してもかまわないようだ。しかし、ときに芽を出さないこともあるわけで、そうした欠株をださないため発芽を確かめておくほうがよい。また芽出しをすることで初期の生育を早める効果もあるらしい。
今年は親イモのからの芽出しをテストしてみる。腐りの入った下半分を切り落とし、さらに三つほどに切り分け、切り口に石灰をまぶした。植え込んだポットごと畑に埋め、同じように水やりとビニールをかけて置いた。
別に種イモが足りないわけではないが、ちょっと面白そうなネット情報をみたので試すことにした。毎年、親イモを捨ててしまうのが気になっていたのだ。
もう一つ、じつに簡単な芽出し方法がネットに載っていた。種イモを新聞紙に包み、水で濡らした状態でビニール袋にいれ、暖かいベランダなどに置いておく。ただし低温にあてるとイモに腐りが入るので、夜は室内に移しておかねばならないのがすこし面倒か。
芽出し3種……などと仰々しく紹介したけど、キッチンに放置してあったサトイモに、こんなに立派な芽が出かかっていた。およそひと月前に水洗いした残りで、暖房の効いた室内での芽出しも可能、ということだろう。
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