ソラマメ・遅れた播種

 ソラマメの栽培は今年で3回目になる。そろそろ本格栽培のつもりで自家採種までしたのに、いきなりつまずいた。去年までは10月に入ってすぐに種まきしていたが、暖かい今年は半月ほど遅らせようか、と思ったところでコロリと忘れてしまった。

「あ、いかん」と気がついたときには10月も終わりに近く、あわてて種をまいたが、気温が低くなりすぎて発芽は遅れ気味。ここまで育つのに20日近くも要してしまった。

 生で食べるソラマメ(ファーベ)を楽しんだあと、莢の幾つかを収穫せずに完熟させて自家採種した。なんだか黒ずんでしまっているけど、いいのか悪いのかわからない。すこしばかり心配になって市販の種を購入しておいたが、それが幸いしたかもしれない。

 種の植え付け方はいつも通り。黒いお歯黒部を下にして、3分の1ほど土からお尻を出しておく。種を前もって水に浸すと発芽しやすいようだが、土に植え付けてから水をたっぷりかける方法を試してきた。そのほうがカビたり腐ったりしない、とどこかで読んだ記憶がある。

 しかし気温の低さが災いしてか、5日が過ぎ、1週間経っても変化がない。あわてて水やりをしたり、足らずに育苗トレーを室内に持ち込んだりする。冷えた日の夜間だけ薪ストーブで暖まった室内に置こう、と考えたわけだが、どうもそれが悪かったらしい。

 2週間目ごろから徐々に発芽(すでに根は出ていた)も始まったが、4,5粒に白いカビ状のものが付着し腐ってしまった。うろたえて水やりが多すぎたか、ストーブの熱がよくなかったか。赤褐色に塗られた防カビ剤も効かなかったのだ。

 結果、16粒中11粒が発芽して育苗中。発芽率70パーセント強といったところか。こうした種の発芽率は、だいたい80パーセントが普通だから、まあまあの結果ということにしておこう。

 一方、自家採種組はまったくの惨敗だった。発芽したのは16粒中たった3粒というのでは、自家採種などと大きな声で言えない。播種の遅れや防カビ剤なしを差し引いてもひどい結果で、採種の方法が間違っていたのか。それとも採った種の保存方法が悪かったのか。

 ちなみに種は軒下に吊った網に入れておいたのだが、あるネット情報では冷蔵庫での保存をすすめている。今年はそれを試すことにする。

おまけのトピックス。
 先日食べたスギタケを放射線検査に出してみた。いまさら、と思わぬでもないが、市の施設が無料で測定してくれる。来年以降も食べるための検査だが、こうした施設が存在すること自体が普通ではない。
 それにしても測定する検体を500グラムも用意しなくてはならず、測定時に粉砕されて返却もされない。先日、土鍋で調理した3倍ほどの量が必要なのだ。
 しかし、まあ、不検出だったので少しホッとしている。