枝ログのスツール

 地下室に大量にストックしてある枝ログを使ってしまおうと、ストーブ前に置く小さな椅子をつくってみたが、たいした量を消費できなかった。そこで枝ログを組み合わせたスツールを考えた。
 例によって拙いスケッチを描くが、この作業によって作品の全体像が把握できるので、けっこう気に入っている。プロの木工家は模型をつくるそうだが、一度やってみてもいいか。

 4本の脚部に、太さの3分の2の深さで穴を開けた。下にむかって広がるよう枝ログを固定する枕部分の高さを変えてある。2か所の穴を開けるのに枝ログを動かすと位置がずれてしまう。下に敷いた板ごと移動させるようにした。

 横桟になる枝に太さ1インチの丸ホゾをつくる。テノンカッターを使い、穴の深さに合うようホゾの長さを調節。それぞれ木工ボンドを塗って組み上げるが、後になってゆるむようならピンを打ちこめばいいだろう。

 はしご状の脚部を上下2本のつなぎ桟で固定する。横桟の内側に穴を開けるのがすこし面倒だったが、手で固定しただけでもうまくいった。
 組み上げてみたら案外がっしりしている。座板を乗せてからでは刷毛が届かない部分があるので、この状態でオイルを塗ったほう簡単か。

 座板に通し穴をあける。脚部を逆さにして現物あわせに円を描いておくが、位置が変わると入らない。より正確にするには、円の中心にガイド穴を開けたほうがよいかもしれない。また固定するための穴ではないため、すこし大きめにし、半円にしても面白いデザインになるだろう。

 座板の穴はカドをなめらかに仕上げ、オイルを塗ってしまう。見えない裏からつなぎ桟とビス止めするが、座板に突き出た脚部をダボ切りノコで切断、カドをまるめるなどの仕上げをしてから止めた。

 座板が水平になるよう脚部にクサビをおき、ぐらつきを調節する。木片を台にしてぐるりに印をつけ、狂わぬようノコで切断。きっちり固定するほうが安全だが、今回は脚部がひろいのでそのまま切断した。

 脚部の枝ログに曲がりがあるため、いくらか不安定な感じになるが、座ってみると思いの外がっしりしている。枝ログの太さにもっと変化をつけたほうが面白いかもしれない。座板の木目と、大きく開けた穴があんがい印象的に仕上がり、気に入っている