この時期にすませておきたいのが煙突掃除だ。溜まった煤が湿気を帯びると固まりやすく、煙突内にこびりついてしまう。そうなると掃除ブラシを通しただけでは容易に落ちず、固着して炭化すれば、ときには煙道火災の原因となる。
梅雨入り前のひと仕事だが、一昨年、煙突を交換したのを機に、専門家に依頼することにしている。20数年間やってきた作業で慣れてはいるけど、あたらしい煙突用の掃除ブラシがかなり高額だったので、いっそ頼もうということになった。なにしろ半年後には後期高齢者だから、屋根に上るのはそろそろ遠慮しようか、という考えもある。
昨年の掃除では、煤の付着が思いのほか少なかった……と作業してくれた専門家もおどろいていたが、20年燃やしてきた当方にすれば、例年と変わらない煤の量に、まあ、こんなものだろう、というのが感想だった。
煙とともに上昇する煤は、煙突の曲がり部分に溜まりやすく、また外気で冷やされたところで付着する。そこで断熱二重煙突が効果的ということになるが、それよりなにより燃やす薪の乾燥具合が大きく影響する。
秋が深まってからの「薪割り」は、いわゆる冬支度の光景なのだろうが、割ったばかりの薪を燃やすようでは、煤の大量付着を覚悟せねばならない。少なくとも水気の少ない冬に伐り出した原木を春先に割り、梅雨前に軒下に積みあげておきたいが、わが家ではさらに一年間寝かせてから燃やすようにしている。煤の少なさは、一にも二にも薪の乾き具合、と考えてよいだろう。
ストーブに接続する曲がり部分を外す。この部分は単管のため冷えやすく、煤の付着が多いところだ。また空気量を調節するダンパーもついているのでより多くなるだろう。
新煙突になって燃え方が非常によくなり、火力調節にダンパーを最大に絞って燃やすことが多くなった。となれば煤量が増加するはずだが、袋に溜まった量はこの程度。毎日20時間近く燃やしてこの量ならよしとすべきであろう。
屋根上のトップも点検する。じつは昨年は、あまりの煤の少なさに省略しているから、二年ぶりの点検だが、ほとんど付着はなかった。そんなこんなで約1時間の作業であっさり終了した。ただ見学していただけだけど、やはり上ってしまった屋根の上は、やたらと気持がいいものだった。
おまけのトピックス。
ついでに撮影した集落のパノラマ全景。