4本のポストを梁でつないだあと、4寸の角材で束柱を建てた。屋根勾配を3寸としたのは、昨年のデッキ屋根工事で残った材料なので、それ以上の長さに出来なかったためだが、後述する「棟包み」とたまたま一致した。
梁と棟木とした2×6材に差し込むためのホゾを彫る。当然、上下の向きを90度変えておき、取り付けたあとはビス留めしておく。
つづいて垂木を取り付ける。材料はいんご(1寸5分角)を使い、横桟はいんにっさん(1寸2分×1寸3分角)を使った。この二つはさすがに手持ち材がないので、屋根材のポリカ波板とともに新たに購入。
長いビスを使って脳天止めしたが、不安定なので屋根上には乗れない。脚立や足場を利用するわけだが、45センチ間隔の間に入り込むのに苦労した。近ごろの肥満気味を実感する。
また部材は塗装をすませてから固定した。とくに足場が必要な場所は前もって塗装するほうがずっと楽で、低い位置なら奥さんにお願いする、というのがセルフビルダーの常套手段だ。
それにしても使っているインパクトドライバーはいかにも古い。20数年前の母屋建築時に購入したものだが、まだまだ使えている。
古いと言えば、壁に張ったラティスも旧コロ薪小屋に使っていたものだ。腐りにくいウエスタンレッドシーダー製だが、15年近くも雨に濡れたため、腐食部分を斬り落として再利用した。
寸法の合わない部分や足らない所には、ヤギ小屋に使ったザラ板(モルタルや左官下地の板。ラス板とも言う)を張る。余り物や古材をフルに使った「古フル建築」とでも名付けようか。
屋根には長さ6尺のポリカ波板6枚を張った。3枚で1間四方になるので、切り妻の両方に流し、ステンレスの波板ビスで固定した。セルフビスのはずだが、滑ってしまうので下穴をあけたほうが仕事がずっと早かった。
ちなみに購入したポリカは両面耐候性だった。低価格のポリカには、耐候性能が片面だけというのがあるので要注意。
切り妻の合わせ部分には、安かった既製の「棟包み」を使用した。内側に木桟を取り付け、かぶせたあと横から傘クギで固定。足らない部分に塩ビ板を使ってこんなふうに取り付けてみたが、はたして正しい使い方なのかはわからない。
雨漏りしなければ「それでよし」としたが、残る1棟にはちょっとした問題があるのだ。