ようやくガルバリウム鋼板が設置された。山間部とあって天候がかわりやすく、晴れ間をぬっての作業になるので屋根屋さんも苦労が多い。使用する鋼板は、部材ごとにあらかじめ裁断・加工されていて、現場での加工は数えるほどしかない。
工法は、立ひら葺きという一般的なもので、部材を順番どおりに敷き、固定しては次を設置する。その無駄のない動きとすばやさは、さすが専門職で見ていて気持がいい。
既存屋根との接合は、縦ハゼ葺きという工法を使う。軒につくられた雨だれ除けの縦ハゼに、新しい鋼板を差し入れて雨仕舞いとする。そのため新設屋根は五〇ミリほど下げて造作しておかねばならないが、どうやら問題なく納まったようだ。
奇妙な道具があるなと思っていたら、鋼板のつなぎ目にセットしてグイグイと押し始めた。すると鋼板の重なり部分(リブ?)が直角に折り曲がり、二度行なってさらに折り曲げれば、完全な防水構造になるという寸法だ。
以前よくみられた瓦棒葺きにくらべ、格段に作業が早くなったらしい。あとは破風と鼻隠しを鋼板でカバーし、さらには既存屋根との境目に、積雪がとまらないような工事するが、その予定はまだ決まっていない。